着付けの実務経験が積めるのか、真剣に考えてみる
着付け教室に通ってしばらく経つと、「着付け技能検定」が気になり始めます。
ただ、美容師資格がなければ「実務」という大きな壁があります。フルタイムで着付け技能検定の実務経験は積めるのか?を真剣に考えてみました。
それではどうぞ!
ないない尽くしのスペック
・大卒、ただし着付け職種に関する学科又は訓練科(美容科、着付け科、和裁科、被服科等)ではない
・美容師ではない
・職業訓練は受けていない
・フルタイム(週40時間)勤務中で休職・退職・転職の予定がない
実務経験は何年必要?
上記スペックから、着付け技能検定2級の受験資格が得られるのは「実務経験2年」が必要です。
さらに2級取得後、1年の実務経験を経て1級の受験資格が得られます。
実務経験とは?
「実務経験とは、他装又は着付け指導の業務に携わった経験をいう。」「申告された実務経験が不足していることが判明した場合は、合格を取り消すこともあります。」(HPより抜粋)
他装(着せてあげる)か着付け指導(教える)業務。
業務ということは、対価をもらっていることが前提で、個人的にボランティアはナシかな、と思っています。きちんと2年実務(対価をいただく)を積みたいと思っています。日数要件や雇用形態、勤務時間などの制限がないのは嬉しいポイント。
実務経験を積む方法は?
今から実務経験を積む方法をいくつか考えました。
①退職して独立(フリーランス)
②着物関係の会社への転職
③休職して職業訓練を受講する
④仕事を斡旋してもらえるまで着付教室に通い続ける
⑤Wワークで実務経験を積む などなど・・・
「リスク」「コスト」「タイム」「リターン」はさまざまで、個人の実情に合ったものを選べばよいかと思います。
着付け教室の講師には、「最初は無料や半額で、友人に着つけてあげれば良いのよ」とご提案いただきましたが、そんな友人はいません・・・(苦笑)
フルタイムでWワークって可能??
労働基準法の詳しい説明は省略しますが、業務委託契約であれば、企業と業務委託契約を締結した個人には労働法が適用されません。
つまり、1日8時間、週40時間の「法定労働時間」が適用されませんので、二重雇用の割増賃金の支払い義務が発生しません。
ただし、「残業」「最低賃金」「労災」と言ったことも適用がありませんので注意が必要です。
業務委託契約であれば、業務委託料から源泉税10.21%を引かれた額を受け取ることができます。
確定申告はどうする??
給与以外のその他の所得(副業収入など)がある場合、
1月1日から12月31日までの収入から経費を引いた金額が年間で20万円以下なら、所得税の確定申告不要です。
20万円を超えた場合には、所得税の確定申告が必要です。
所得税の確定申告の内容は、その後の住民税の算出にも利用されるため、Wワークを会社に知られたくない場合は、所得税の確定申告書の「住民税に関する事項」欄の「自分で納付」にチェックを入れて申告を行う必要があります。
経験積めるの?積めないの?
「リスク」「コスト」「タイム」「リターン」など、色々考えるところはありますよね。
正直なところ、いきなりフルタイム勤務を辞めて「着付け1本で食べていきます!」は不安もリスクも大きく、「フルタイム勤務と並行して地道にコツコツ」のほうが手堅く、現実的であるように思います。
まずは仕事をいただかなければ、実務経験のカウントが始まりません。個人の実情に合わせて、できることから。実務を積むために動くことからスタートです!